日本でよく使われている「バカ」という言葉には、
「頭がわるい」というマイナスの意味の他に、
あまり考えずに突き進んでいっちゃう
「勇気あるバカ」というような
プラスの意味もあるように思う。
同じように、「平和ボケ」という言葉には、
マイナスな意味だけじゃなくて、
プラスの意味もあるのかもしれないかなあ。
中米のコスタリカは、
1948年の内戦がきっかけで、
1949年から常設軍を廃止。
軍隊を持たない国、コスタリカ。
ただ、何かあったときには国民が集められ、
軍を編成することは憲法上可能だと言う。
サン・ホセの宿の部屋が同じになった
23歳のルイスと、互いのつたない英語で
そのことについて話した。
ルイスは、サン・ホセに仕事の面接で来ていて、
趣味がボディービルディングで太い腕に
マヤのコンパスのタトゥーを入れている。
「コスタリカって軍隊ないの?」
ぼくが聞く。
「ないよ」
ルイスが言う。
「だれかが攻めてきたらどうするの?」
ぼくが言う。
「そんなことは、ぜったい起こらないよ」
ルイスが言う。
「でも、なかにはイヤなやつがいるかもよ」
ぼくが少しイジワルに言う。
「そんなことは、ないよー」
ルイスが笑いながら言う。
平和が続いた70年の間に生まれた子ども
だけあって、ぼく以上に平和ボケな感じ。
でも、平和ボケってわるいことだけじゃないと思う。
ぼくは、国と国との関係を、
学校の教室で考えるクセをもっている。
たとえば、
ぼくとルイスがクラスメイトだったとして、
まず、マッチョで自らは殴りかからない
ルイスとぼくはケンカをしないだろう。
ちがうクラスだったとしても、
ガールフレンドを盗んだりしないかぎり、
ルイスもぼくのことを殴らないだろう。
もし、他のクラスのやつが
ルイスをいきなり殴りかかってきたら、
ぼくとルイスのふたりだけじゃなくて、
クラス、学校で団結すればいい。そう思ってる。
「戦争は、学校のクラスよりも、
もっとこんがらがってるのさ」なんてことを
あなたは言うかもしれないけど、
ぼくはそう思うのです。
平和ボケになるために何をしたらいいかを考え、
他のクラスメイトにも、
つよく握りしめているこぶしを下ろさせて、
平和ボケになろうよくらいの感覚だ。
それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
ケンカの火種をどれだけ消せるか、
それが過去に殴られ、今は平和な国の役目。
このときの場所/コスタリカ サン・ホセ
現在地/パラグアイ
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