人には人の快適なリズムがあって、
いくら親切心で相手を気づかったからって、
そのリズムを崩してはならないという話。

マラウイでリロングウェから北部のムズズに
移動するとき、日本人ゲストハウスから
バスステーションまで自転車を利用した。
自転車といっても、自分で漕いだんじゃなくて
おじいちゃんの運転手がいて、2人乗りです。

日本でやったら警察に怒られるけれども、
マラウイではぜんぜん問題のない2ケツ。

座る部分には薄いクッションもあって、
親切にもバイクのようなハンドルまで
後部座席の手元についている。

下り坂は傾斜を利用して、
車のようなスピードがでて快適なんだけど、
上り坂に入ると、運転手が疲れた時点で
「自転車を降りてくれ」と言われ、
乗客もふつうに歩くという欠点がある。

長い上り坂で、1分くらい歩いたあと、
後ろに乗っていいと許可が出て、漕ぎはじめる。

また上り坂に入り、おじいちゃん運転手が
ハアハアと呼吸が乱れ「降りてくれ」と言うので、
平坦な道に入るまで一緒に歩く。

平坦な道になったので、乗りはじめるが、
すぐに上り坂に入り、自転車から降りて歩く。

自転車を押して坂を登っていたからか、
ハアハアしてるおじいちゃんが、
まだ上り坂が続いていたが「乗れ」と言う。

「えっ、乗って大丈夫?」とぼくが聞いたけど、
「大丈夫だ」と言うので後ろに乗る。

おじいちゃん必死に漕ぎはじめるが、
ペダルがまったく回転しない。
時速1キロくらいのスピード。
隣を歩くおばあちゃんに追い抜かれる。

おじちゃんが疲れて足をついた。
気を利かせて、おじいちゃんが
漕ぎはじめる前に地面をケンケンと蹴るのを
後部座席から手伝ってみた。

すると、おじいちゃんが後ろを振り返り
「俺のリズムでやらせて!」と怒る。

「宿題やりなさい」と親に言われた子どもが
「今からやろうと思ってたのに」と
言うときの顔をされてしまった。

おじいちゃんも、子どもも、
自分のリズムをくずされたくないんだね。
やさしさも状況によるみたいです。

それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
あなたのくずされたくないリズムは?

このときの場所/マラウイ
現在地/日本一時帰国

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