「時間がない、時間がない」
「一日が30時間だったらいいのに」
「こんな日に忘年会入れるなよ」
なんて言ったりする、忙しそうな日本人。

「師走」なんていう12月は、
さぞ忙しく過ごしていることでしょうね。

でね、日本人って、ほんとうに忙しいのかな?

なんだか、慌ただしくてしてるけど、
そんなに忙しくないんじゃないか、
というのがぼくの意見なんです。

ひとりの大学生と会ったことが、理由のひとつ。

南アフリカ、ケープタウンの最後の一泊、
ホテルの水漏れで荷物すべてがびしょ濡れになった。

ナミビアに移動するバスの前で、
荷物を乾かすために太陽の日差しに当てていると、
「こっちに来なよ」と、
バスの日陰にいるひとりの青年が話しかけてきた。
「荷物が水に濡れてるんだよ」とぼくが説明する。

日向にいるぼくに気をつかって
声をかけてくれた彼は、ナミビア人で、
南アフリカの大学で勉強しているんだという。

ナミビアの教育に比べ、
南アフリカの教育はレベルが高く、世界各国から、
いろんな教授が教えに来てるんだとか。

彼の専攻は「geography(地理)」で、
「将来は何になりたいの?」と聞いてみると、
「ダイヤモンドに関わる仕事だね」と答える彼。

そんな彼が矢継ぎ早にこう言った。
「でも、それは2番目のミッションで、
ぼくの1番のミッションは、
キリスト教の教えを説くことだよ」

キリスト教の彼には、仕事以上に、
やらねばならぬ宗教があるのだ。

旅をする中で、週に1回はキリスト教会へ通う
フィリピン人に会った。
毎日モスクに行ってお祈りをする
バングラデシュ人に会った。
人生に2回は僧侶になるという
ミャンマーの青年に会った。

彼ら、彼女たちは、多くの時間を
宗教というものに割いている。

仏教や新道が宗教として存在する
日本人の場合はどうだろう。
(もちろん、他の宗教も日本にあるよ)

日本人って、住職じゃないかぎり、
「仕事よりも宗教のほうが
自分のミッションだ」なんて
語る人はほとんどいないんじゃないかな。

日常的に、宗教に時間を割いている人は
多くはないと思う。

つまり、暮らしの中の時間割に、
「宗教」という必須科目が存在しない
日本人は、その分の時間が余っている。

もちろん、宗教を大事にすることで、
生き方にたくさんのいい影響をもらえるだろう。
ただ、どんなにお金を積んでも
買うことのできない時間があるってのは、
ラッキーなことだと思う。

オマケとして、ダナキルツアーで
一緒になったドイツ人のステファンが、
ドイツのクリスマスの過ごし方について
教えてくれたんだけどね。

ドイツのご夫婦は、奥さんの家族と1日、
旦那さんの家族と1日、
それぞれパーティーをするんだってさ。
2日間連続でクリスマスパーティーってこと。
てんてこ舞い。

それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
その時間割に何を入れるかは、あなた次第。

このときの場所/南アフリカ ケープタウン
現在地/ケニア

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