我が家の犬は、人間でいうと、
おばあちゃんになる年齢、13歳なだけあって、
耳が聞こえなくなってきた。

「カヤ」と名前を呼びかけても、
こちらを見ていなければ、気づかない。
気づかないことをいいことに、
人間が後ろからそっと触れると、
ドキッとして、からだをブルッとしたあとに、
人間だとわかって、しっぽをメトロノームのようにふる。

若い頃であれば、
寝ていても犬小屋の近くを人間が通ると、
「火事か?」というような形相で、
小屋から飛び出してきていた。

それが、今では、人間が通っても、
目を半開きにして、グースカと眠っている。
起きているときでも、やる気がないときは、
小屋から出てこないで、
寝っころがったまま、しっぽだけをふって、
しっぽが小屋の壁に当たる音が鳴り響く。
しっぽは喜びを示すのに、とても便利だ。

そんな、歳をとった犬でも、
散歩のリードを見ると、とても生き生きする。
目が輝く。
飛んでいくんじゃないかというくらいに、
しっぽをふり廻す。

人間を引っぱっていく勢いで家を出発し、
ハァハアと疲れきった様子で、家に戻る。

歳をとって身体の機能が低下したとしても、
生き生きできるものがあるというのは、
とてもいいことに思えます。
それが、犬でも、人間でも。

それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
人間よ、見えないしっぽをふっていこう。

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