バオバブの木を下から見上げるいると、
枝に茶色い実ができているのがわかる。
街で安く買うことができるので、
どんなものか試しに食べてみた。
おばちゃんに教えてもらいながら、
硬い皮を壁にぶつけて壊してみると、
中の色は白く、中身のほとんどは種になっている。
ひとつの実から、出てくる、出てくる、
梅干しの種のような大きさの種が。
20、30個近く出てくるではないか。
味は柑橘系で、水分がほとんどなく、
みかんの皮を食べている感覚に近い。
バオバブのことをインターネットで調べていると
バオバブの実は陽に当たったお肌にいいそうだ。
ぜひ、バオバブの実を見つけたさいに
お召し上がりください。
もうひとつ、バオバブについて
インターネットを使って調べていると、
「どのバオバブにも、好みの妖怪」という
スワヒリのことわざを見つけた。
富永智津子さんの解説によると、
食用にもなるし、皮や縄にもなるし、
薬にもなるし、貯蔵庫にもなる万能なバオバブ。
老いた木にもなれば、中に空洞ができて、
ひとりふたりが寝泊まりできるともいう。
そんなステキな木を妖怪が見逃すわけがない。
それでも、
「バオバブにだって好みはあるぞ」という意味だ。
バオバブにも好みがあるなんて、
まるでこころをもっているかのように
扱われているのが、おもしろい。
以前にアルメニアを一緒に旅してた
日本人の英語の先生とこんな話にしたのを思い出す。
先生は「子どもたちは、なかなか勉強の結果が
出なくて困っている」と言っていた。
ぼくは、「スポーツで結果を出すほうが
勉強よりも、むつかしいですよ。
戦うスポーツは相手がありますからねー。
それに比べて、勉強は自分自身ですから、
がんばりに対して結果は出しやすいほうです。」
なんてことを言ったと思う。
もっとむつかしいのが、好まれるということだ。
ぼくがどうがんばろうが、松坂桃李さんよりも
大衆に好かれることはない。
自信を持って「ない」って言いきるのもなんだけど、
がんばりに対して結果は出ずらい。
何を言わんとしようとしてたか、
わからなくなってきたけど、こんなことだ。
勉強よりもスポーツのほうが
何倍もむつかしいくて、
勉強よりも愛されることのほうが
何十倍もむつかしい。
バオバブにだって好かれるのはたいへんなんだから。
それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
人間は、誰かに好まれたい生き物なのです。
このときの場所/マダガスカル
現在地/タンザニア アルーシャ
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