今日は、成人儀礼「ブルジャンピング」を行う
ハマル族の青年に語ってもらう形式で書きますね。
こんにちは。
ぼくはハマル(族)のチュンナっていいます。
この前ね、ハマルのおじさんに、
そろそろお前も「ブルジャンピング」をやって
大人ということを証明してみてはどうかって
言われたんだ。
実は、ハマルにはカレンダーがないから、
ぼくが何歳かはわからないんだけどね。
で、「ブルジャンピング」っていうのは、
牛をジャンプして飛び越えていくこと。
並べられた牛を4往復するんだけど、
ぶじ渡ることができたら
みんなから大人だって認められて、
晴れて結婚することができるんだ。
いやあ、これをおじさんに言われてから、
緊張しちゃって、緊張しちゃって、
食べ物が喉元通らないんだよ。
なんで、そんなに緊張してるかって?
だって、この牛を飛び超えるの、
練習しちゃダメなんだよ。
本番一発勝負。
たとえ練習を積み重ねて、成功したとしても
みんなに敬意を払ってもらえないんだ。
たいへんだろ。
で、もうひとつ絶対に失敗できない
緊張している理由があるんだ。
ぼくが牛を飛び超える前に、
ぼくのお姉さんや妹、従姉妹が
牛を取り囲んで踊ってくれるんだ。
ただ、踊るだけならいいんだけど、
ぼくへの愛情を示すために、
自らムチを持っている人に近づいていって、
木のムチに打たれるんだよ。
その傷が痛そうで、痛そうで。
そんなことしてもらったのに、
失敗したら、たいへんでしょ。
もうプレッシャーがすごいんだ。
はあ。
じゃあ、大人になるために行ってくるよ。
成功するよう、応援しててね。
あっ、それと、牛を飛び越えるときに
すっ裸になるけど、驚かないでね。
ふう、緊張した。
応援ありがとね。
それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
お見事、成功。成人おめでとう。
ちなみに、頭に羽をつけた男性は
成人したけど、まだシングルなんだってさ。
このときの場所/エチオピア トゥルミ
現在地/南アフリカ
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