子どもに笑いかけると、
たいていの子どもは笑みをもらす。
でも、こちらが笑いかけても、
笑ってくれない子どももいる。
超正統派ユダヤ教徒の子どもたちは、
たいてい笑わない。
なぜだろう?不思議に思っていた。
ベルギーのブリッセルからアントウェルペン
へ移動したときのこと、
ぼくが泊まろうとしていたホステルの近くに
超正統派ユダヤ教徒がたくさん歩いていた。
ぼくは、イスラエルに行ってから、
この超正統派ユダヤ教徒にくぎったけなんです。
好きな人を目で追いかけてしまうように、
思わず彼らの歩く姿を見てしまう。
信号待ちしていたとき、となりに、
超正統派ユダヤ教徒の子どもたちがいたので、
懲りずにニコリとしてみた。
うん、やはり、笑わない。
なぜだろう?
そんな答えの一部、
いや、本質になるであろうことを、
ニューヨークでお会いした
大学の頃のゼミの教授から教えてもらった。
答えは、「人を信じるな」という、
彼ら独特の教育方針にあった。
彼らは子どもを育てるとき、
こんなことをするんだという。
(すべての家庭かは、わかりません)
子どもを高いところに登らせ、
「こちらに向かってジャンプしな」と言う。
子どもがジャンプをしたら、
ケガをしないように、
それを受け止めるのが多くの親だろう。
でも、彼らの場合は、違う。
子どもがジャンプしたら、
ひょいとよけて、子どもを落とすのだ。
受け止めてくれると思っていた
子どもに向かって親が言う。
「人を信じるな」と。
「人を信じるな、自分のアタマで考えろ」
それが、彼らの教育方針なんです。
だから、どこかの誰かもわからぬ日本人が
超正統派ユダヤ教徒の子どもに
とつぜん笑いかけたところで、
笑ってくれるはずがないんだとか。
「人を信じるな」って教育されているだもん。
アントウェルペンで見つけたちょび髭の落書き。
きっと、この人が笑いかけても、
子どもたちは真顔でいられるだろう。
ぼくは、この落書きが好きすぎて、
遠回りしてでも、この道を2回通ってしまった。
それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
ぼくは、できるだけ人を信じたい派信者です。
このときの場所/ベルギー アントウェルペン
現在地/アメリカ ニューヨーク
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