マダガスカルには、バオバブの木を見にきた。
2週間ほど滞在したけど、そのほとんどを
バオバブを見るための移動に費やしたと
言ってもいいだろう。
ミニバスで14時間かけてバオバブ街道を観に行き、
14時間かけて首都に戻り、
ミニバスで24時間、乗り換えて14時間かけて
バオバブのでっかい木を観に行き、
3時間バイクに揺られて、
おもしろい形をしたバオバブの木を観に行き、
帰りは14時間、乗り換えて
パンクしたこともあり31時間かかった。
完全なバオバブバカだ。
根をはって、幹を太くし、
枝が広がり、葉や実がなる木。
木には、人を惹きつける魅力がある。
日本で読んだことのある
何かの本に書いてあったのだけど、
どこかの先住民は成人になる際に、
自分がこころから好きと思える木を見つけ、
その木と一緒にひと晩、夜を過ごす、
という慣習があるのだという。
ぼくは、この慣習がいいなと思った。
世界には、植物のツルを足に巻きつけて
勇気をもってバンジージャンプをすることで、
男として一人前と認められたる場所がある。
エチオピアの南部に住んでいるハマル族は、牛を飛び越えることで、大人になっていた。
そんな動的な成人の儀礼とは違って、
木を見つけて、木と過ごすという静的な儀礼。
からだより、あたまよりも、
こころというやつを大事にしていて、
ぼくは好きなのです。
ぼくも好きな木を見つけたいと思った。
そして、これを読んでいるあなたにも、
好きな木をぜひ見つけてほしい。
名づけて、秘密結社ならぬ、
「木みっけっ者(きみっけっしゃ)」を
結成しようじゃありませんか。
メンバーは、ぼくとあなた。
活動内容は、好きな木を見つけること。
ただ、それだけ。
家の庭にある小さな木でもいいし、
帰り道によくみる公園の木でもいいし、
電車に乗ってて気になった木でもいいし、
海外にある大きな木でもいい。
ひとつじゃなくて、たくさんあってもいい。
好きな木があるっていうのは、
遠くの国の環境破壊を口角に泡を立てて語るより、
自然に対して人間に対して
やさしくなれると思うのです。
今回のマダガスカルのバオバブの旅で、
ぼくが好きになった木は、これです。
カタチが逆立ちをしたお尻みたいでかわいい。
お尻から新たないのちが咲いているのが
これまたいいのです。
それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
あなたの好きな木はどこにあるどんな木ですか?
このときの場所/マダガスカル
現在地/ルワンダ
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