なぜアメリカ人が、自国の大統領に、
Mr.トランプを選んだのかというのは、
さまざまな賢者に語っていただくとして、
多くのメディアが、最終的には、
Mrs.ヒラリーが大統領になるだろうと
語っていたのがおもしろいではありませんか。
日本で放送されていたニュースでは、
アメリカではMr.トランプがこんなことを
言っていますよ、おもしろいですねーなんて
取り上げられ方をしていました。
ぼくも、そんなメディアを観ながら、
Mrs.ヒラリーになるなどうなあと思っていた。
それでも、アメリカ人全員ではないですが
半数近くの人は、トランプを支持した。
田舎で仕事をする白人労働者や、
想像以上に仕事がないという状況が
まったくもって見えていませんでした。
メディアの情報が切り取られている。
そして、人間は見ようと思ったものしか見ない。
ブータンという国と聞いて
どんなイメージを持っていますか?
幸福の国というイメージを持つ人も多いでしょう。
『世界情勢地図の読み方』という本で
ブータンについての記述を読んでみると、
1980年代の政府によるゾンカ語の普及や
公共の場でのブータン式の服の着用義務付けなどの
国家アイデンティティ強化施策によって、
これに反発したネパール系移民による
反政府デモが起こり、大量の難民が発生したという。
「えっ、あの服、義務なの!?」
「あんな幸せな国で、反政府デモ!?」
そんな事実、ぜんぜん見えていませんでした。
自分に見えていない世界があるなあと気づくことは、
多角的な眼差しへの一歩目になると思う。
それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
ぼくらは偏っているのだから、できるだけ多角的にね。