できるだけ「好き」なことについて
毎日、書きたいんだけど、
今日は「嫌い」なことについて書きます。
ぼくは「天才」という言葉が嫌いです。
「あいつは、天才だから」。
なんだか、「天才」という言葉は
あきらめの呪文のように、
都合よく使われている気がする。
「あいつは、天才だから」と言って
あきらめていいのは、その天才と同じだけの
努力をしてきた人だけだと思っている。
そして、「あいつは、天才だから」と
言ってる人の多くは、
その天才と同じだけの努力をしていない。
努力は行動の量だけじゃなくて、
行動の質も含めて努力と言っています。
オランダのハーグで「だまし絵」で有名な画家、
マウリッツ・コルネリス・エッシャーの
絵を観てきました。
現実ではありえないような永遠に続く階段や、
動物のパターンなどでキャンパスを
埋め尽くした作品など
不思議な世界を描いてきたエッシャー。
「視覚の魔術師」とも呼ばれていて、
「彼は天才だ」と語りたくなるような
いかにもなアーティストなんだけど、
「エッシャー美術館」に来てみると、
彼は生まれながらの天才ではないことを
知ってしまった。
「知った」、じゃなくて、
あえて「知ってしまった」と言うのは、
自分とすばらしいアーティストは
もともと違うんだと思っていたほうが、
自分にとって都合がいいからです。
これは、エッシャーによる初期の版画です。
下手くそ、とまでは言わないけど、
これくらいなら描けそうな気がする、
というくらいのレベルです。
そして、これが、エッシャーの作品として
認識されているであろうパターンの絵です。
同じアーティストの作品と思えないです。
美術館には、版画に取りかかる前に
構図を考えた形跡が残っている
スケッチブックが展示されていました。
すぐに描きだしていたわけじゃなくって、
緻密に考えてから作品を描いています。
それによくスケッチブックを見ると、
パターンの型があることがわかります。
典型的な型に習いつつも、型を壊して、
独創的な作品を作っていたんだなあ。
「エッシャーは生れながらの天才じゃない」
ぼくも、天才じゃない。
さあ、がんばろっと。
それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
あなたの思う天才とは?
このときの場所/オランダ ハーグ
現在地/アメリカ メンフィス
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