「オレの高校時代のあだ名を教えてやろうか?
切れたナイフだよ!」というのは、
お笑い芸人 出川哲朗さんのネタである。

今日は、切れたナイフではなく、
切れる包丁、切れない包丁について。

ポルトガルに来て驚いたことのひとつに、
泊まったホステルの包丁がサクサクと切れること。
トマトやジャガイモを切っていて、
手がよろこんでいるのがわかる。

フィリピンで使った包丁や、
南米のホステルにあった包丁とは大違い、
野菜を切る作業が、はかどるはかどる。

あまりにも、切れ味が違うので、
よく通販番組でウソのように切れる包丁を
「まーこれ、こんなに切れるの?」と、
ウソくさく驚いて宣伝していたのは、
本当なんじゃないかと今では思ってしまう。

誰でも知っている、当たり前のことを言うけど、
よく使うものには投資をしたほうがいい。

毎日、包丁で料理をする人であれば、
安くて切れ味があまりよくない包丁より
気持ちよく切れる包丁を選んだほうがいい。
たとえ1万円の値段の違いがあったとしても、
3年使い続ければ、一日に10円分の
心地よさを買ってると思えばいい。

その快感は、きっと、精神の安定にも、
つながるとぼくは思っている。

いい眼鏡をかけると、見るのがうれしくなる。
いい靴を履くと、歩くのが楽しくなる。
いい枕で寝ると、寝るのが幸せになる。
いい椅子に座ると、働くのがおもしろくなる。

小さないいもの、いい気持ちよさが、
普段では感じられないくらいの微妙な
プラスを暮らしのなかに積み重ねていき、
その集積が、すこしいいライフにする。

それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
毎日使うモノをちょっぴり見直してみては?

このときの場所/ポルトガル リスボン
現在地/オランダ ロッテルダム

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