マダガスカルの道路には、
一定の区間ごとに警察が立っていて、
行き交う車をチェックしている。

ぼくが首都のアンタナナリボから
ムルンダバ行きのバスに乗っていたとき、
警察が待ち構えるエリアを通るたびに
バスの運転手が警察に何かをわたしている。

よく見ると、新聞をわたしているではないか。
新聞をもらう警察は、うれしそうだ。

なんで、食べ物でもなく、飲み物でもなく、
お金でもなく、新聞なのだろうか。

きっとだけど、食べ物や飲み物は足りていて、
お金だといやらしくて、ちょうどいいのが、
情報の媒体である新聞なんだろう。

マダガスカルという国では、
まだまだ情報がうれしいのだ。
人によっては、情報が多すぎて
困っている人もいるだろう今の日本。
情報を人や人工知能にセレクトしてもらう
ニュースサービスもあるくらいだ。

「農業の時代」があって胃が満たされ、
「工業の時代」があってモノが満たされ、
「情報の時代」があって情報が満たされる。
1988年に出版された『情報の文明学』という本には、
未来に「情報の時代」がやってくることを
予測していた。
それぞれ別の時代なわけでなくて、
それぞれが重なりあって今の時代がある。

次はどんな時代がくるのだろうか。
または、きているのだろうか。

ひとつ言えるのは、「経験の時代」だろう。
食べ物をお腹いっぱいに食べれる。
モノも余っている。
情報も疲れちゃうくらいにある。

そんなときに求めるのは、
目に見えない経験というやつだ。
だからぼく自身も旅をしてるのだろう。

お客さんの入っているコーヒーのお店は、
コーヒーと居心地のいい居場所を
経験として売っている。

「ダイアログインザダーク」なんてのは、
まさに経験を売っているね。

「経験」がキーワードってのは、
みんなが言ってることかもしれない。
経験とかぶるところもあるけど、
「人間の時代」が来ているんじゃないかと、
ぼくは思っている。

昔から「人間って何なんだ?」ってことは、
語られてきたけど、それがもっともっと
語られるんじゃないかな。

ロボットにできないこと、
人間にしかできないことをしようって、
どんどんなっていくと思う。

あと「休みの時代」ってのも、
来ているかもしれないね。
気持ちよく休ませてくれるなら、
気持ちいいくらいにお金を出すと思うよ、
これからの人間は。

こころ休まる小説だとか、
次の日ウソみたいに身体が回復してしまう枕だとか、
足を休めることができるハイヒールとか、
そんな休みを創造するものは売れるぞー。

それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
みなさん、ゆっくり休んでね。

このときの場所/マダガスカル
現在地/タンザニア ムベヤ

にほんブログ村の「旅行ブログ」に参加しています。
よかったら、「見たよ」のあかしに、世界一周バナーをクリックして下さい。
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ 1日1回のクリックが応援になる仕組みです。