嘘をつかない

アルメニアですんごい人に会った。
ぼくのお姉ちゃんの友だちの、
２８歳のアルメニア人女性だ。

何がすごいって、４つの異なる仕事をしていて、
睡眠時間は１日わずか３時間。

つい最近、カリフォルニアの大学の
オンライン講座をはじめ、
卒業する４年後に起業をするのだという。

これだけでもすごいんだけど、
おまけに、英語もロシア語も話せて、
日本に来たことないのに、アルメニアで
独学で勉強し、日本語もペラペラ。

つい最近、フィリピンに友だちができたから
タガログ語も勉強したいと言っている。

そんな彼女に「なんで、そんなにがんばれるの？」と
率直な質問を投げかけてみた。

「友だちにも言ったことあるけど、
むつかしいようで、かんたんね、
嘘をつかないこと」

人生の道を選択するときに
「自分に嘘をつかないこと」だと言う。

「自分に嘘をついて、未来の自分が
「あのとき、ああすればよかった」
なんて言ったら、わたしクレイジーになる」

常に未来からの視点で自分を見て、
行動しているのが彼女の強さの理由ひとつ。

なにか言ったあと、
彼女の口癖に「むつかしいね」がある。
一聞、ネガティブにも聞こえるけど、
彼女は同時に「むつかしいは、数学のように
解いてみると、かんたん」とも言う。

彼女の２８年の人生のなかで
解くことのできた問題の解のひとつが、
「嘘をつかないこと」なのだろう。

彼女のように、４つの仕事をやりながら、
アメリカの大学の授業を受け、
起業の準備をし、３時間しか寝ないなんて、
なかなかできることじゃない。

だけども、ぼくみたいなぐーたら人間だって、
「自分に嘘をつかない」なら、
できるかもしれない。

「それが、いちばんむつかしいんだよ」
って声が聞こてきそうだけど、
むつかしいは、かんたんでもあるんだよ。

で、ここでおわらせてもいいんだけど、
彼女の口癖のひとつに「人間はできる」
ってのもあって、
その言葉もオマケとして差し上げますね。

それでは、今日も、明日も、明後日も、いい１日を。
人間はできるのだ。そう思える人は強いのだ。

このときの場所／アルメニア エレバン
現在地／ギリシャ イオアニア

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