どなたかが亡くなって40日の集まりということで、
カズマンというおやじさんに誘われて
親戚の集まっている場にお邪魔していたのですが、
この場所では、亡くなった人に対して歌を歌うのだという。

宿での夕食の時間とかぶってしまったので
残念ながらそれを見ずして、おいとましたのだが、
彼らは、亡くなった人を思って、歌を歌い、
歌いおえた人が、次に歌う人を指名して、
その人が歌い、また指名するというものらしい。

気づいたら朝の3時、4時になっていたり、
寝て起きたら朝になっていたなんてこともあるという。

どんな歌を歌っているのかはわからないが、
この文化はとてもいいことのように思う。
場合によってはインドネシアのAKBのような
アイドルの歌も歌うのだろうか。

日本の四十九日法要では、僧侶が読経を行い、
お焼香をすることで亡き人を想う。
ここでは、そこにいる、ひとりひとりが、
その亡くなった人を想い、歌う。

ぼくは音楽を、ただ聞くという受動的な態度で接してきた。
彼らの文化は、音楽というものの
価値や意味が変わるじゃありませんか。

この場所の宿で働いているみんなも、
1日の仕事がおわると、集まりだして
ギターを囲んでほぼ毎日歌っている。
歌うが、生きるに根ざしているのです。

それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
あなただったら、どんな歌を歌うだろう。

この時の地点/タンココ自然保護区

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