メキシコに行ったときに思ったこと、
「No violence, just dance」について
以前この場に書いた。
これは、ぼくが気にいってるコトバで、
パリコレに出るようなブランドが、
コンセプトにしていたコトバだ。
自分もこんなすてきなコトバを考えたい
と思っていて、ずっと考えていて、
出てきたコトバは、
「No justice, just dance」だ。
「just dance」の部分は、そのままお借りした。
キューバのトリニダで、宿で出会った日本人
5人と、夜にサルサを踊りにいったことが、
そのコトバの考えのもとになっている。
日本人の女性が「サルサを踊りに行くから、
みんなで行かない?」と誘ってくれたのだ。
彼女は3ヶ月間グアテマラでスペイン語の
勉強をしつつ、サルサのスクールにも通っていて、
トリニダにも踊りに来たのだと言う。
いっぽう、ぼくを含む他の男性陣は、
サルサなんてまったく踊ったこともない。
ぼくのあたまにある知識といえば、
映画『Shall we dance? 』や、
テレビの『ウリナリ』の芸能人社交ダンス部くらいだ。
女性が来たかった場所に到着すると、
生演奏に合わせて、男女がサルサを踊っている。
その日本人の女性はやさしく、ぼくたち初心者に、
サルサの基本となる3つのステップを教えてくれた。
みんなぎこちない。
そして、女性に踊りを誘うときに聞く
「Quieres bailar(踊りませんか?)」の
スペイン語まで教えてくれた。
もう、至れり尽くせりだ。
その後の女性は、
「教えることは、教えた。あとは、踊ってこい」
という感じだ。
こんなに時間かけて教えてもらったんだし、
恥ずかしいとか言ってないで、やるしかない。
まずは、下手を受け入れてくれる器の大きそうな
おばちゃんでチャレンジ、
声をかけたのが、まさかのフランス人。
しかも、あちらもサルサ初心者だと。
サルサは、男性がリードするものだと言う。
これは、男女差別じゃないですか。
そんなことも言ってられず、
御手手を拝借して踊りはじめる。
さっきまで踏めていたステップが踏めない。
現場はぜんぜん違うぜ、室井さん。
それでも、おばちゃんの顔を見ると
ニコニコしている。
そうだ、たのしめばいいんだ。
正しいステップを踏むために
眉間にシワを寄せて怖い顔をしているよりも、
間違ったステップでもニコニコしながら
踊ったほうがたのしいよね。
そんなことを感じたのです。
そう、話の最初に書いた
「No justice, just dance」の精神だ。
正しさに執着せずに、踊ればいい。
大きく言えば、
生きるに正解はないのだから、
ただ自分の好きに踊ればいい。
誰かの常識に従うんじゃなくて、
自分のこころに従って思いきり踊ればいい。
下手でもいい。失敗したっていい。
本気で踊るその姿は、それだけで美しい。
さらにその踊りで、人をたのしませることが
できたなら、なお、最高だ。
そんな想いが「No justice, just dance」には
詰まっているんです。
それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
さあ、正しいオバケが来る前に、踊りましょ。
このときの場所/キューバ トリニダ
現在地/コロンビア メデジン
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