広辞苑が10年ぶりに改訂新版となる
第七版を出版した。
その刊行記念として開かれたイベント
「広辞苑大学」に行ってきた。
「広辞苑大学」にはいろんな講座があったのですが、
その中でぼくは、特別イベント「たほいや」と、
Zeebraさんによる「フリースタイル広辞苑」
に参加した。
特別イベント「たほいや」には、松尾貴史さん、
デッツ松田さん、米光一成さん、能町みね子さん、
眞形隆之さんが出演されていて、
広辞苑を使って問題を出し合っていた。
「たほいや」と言って「なんのこっちゃ?」と
思う人のほうが、きっと多いでしょう。
「たほいや」のルールは以下の通りで、
欧米ではほぼ同じゲームが「Fictionary」と
呼ばれているようです。
1. 親が広辞苑に書かれている、
聞いたこともないような言葉を選びます。
2. 子はその言葉を聞いて、さも広辞苑に
書かれているような言葉で意味を考えます。
3. 親が実際の広辞苑の意味と、
子が考えた嘘の意味を混ぜて読み上げます。
4. 子は親の読み上げたいくつかの意味の中から、
広辞苑に書かれた本当の意味を当てます。
出演者が親と子を交互にやり、結果として、
能町みね子さんが圧倒的な点差で優勝した。
そんな、能町みね子さんが出題した言葉に、
「ラブ-ラブ」があった。
「ラブ-ラブ」って耳にしたことはあるけど、
意味は、よく理解していないですよね。
ラブ-ラブとは、(loveを重ねた和製英語)
(男女の)仲が非常によいこと。
と、広辞苑には記載されている。
ぼくが注目したのは、(男女の)の部分だ。
今回の広辞苑の改訂により加わった
言葉のひとつに、「LGBT」がある。
エル‐ジー‐ビー‐ティー【LGBT】
(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・
トランスジェンダーの頭文字)
多数派とは異なる性的指向をもつ人々。
GLBT。
と広辞苑には記載されているが、
誤りあったようで、
次のように解説文を変更している。
エル‐ジー‐ビー‐ティー【LGBT】
①レズビアン・ゲイ・バイセクシャルおよび
トランスジェンダーを指す語。GLBT
②広く、性的指向が異性愛でない人々や、
性自認が誕生時に付与された性別と異なる人々。
細かい解説文へのツッコミはよしとして、
「LGBT」は「ラブ-ラブ」しないのか?
と思ってしまったのだ。
しかも、ご存知の方もいるだろう。
能町みね子さんは、もともと男性で、
LGBTに当てはめさせてもらえば、
トランスジェンダーだ。
そんな能町さんが、公の場で、
(男女の)と括弧書きされた「ラブ-ラブ」を
出題するなんて、センスがよすぎます。
ぼくは、決して、広辞苑さんに、
「ラブ-ラブ」の新しい解説文を書いてほしくて、
これを書いているのではありません。
世界ににある言葉をまとめている広辞苑に、
矛盾が生じている。
つまり、世界なんつーもんは、
矛盾でいっぱいってこと。
そんな溢れてしまう矛盾に出会ったとしても、
余裕をもって接しましょってこと。
LGBTの方々は、きっと今日も、
「ラブ-ラブ」の解説文に眉間のシワを寄せず
世界のさまざまな場所でラブ-ラブしてます。
それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
言葉を追求し続ける広辞苑さんに敬意を込めて。
このときの場所/日本 湯島
現在地/キューバ
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