クリスト&ジャンヌ=クロードという、
夫婦のアーティストをご存知でしょうか?

クリスト&ジャンヌ=クロード

オーストラリアの海岸線2kmにわたって
10万平方メートルの布で覆いつくしたり、
ロッキー山脈の谷に巨大なカーテンをかけるなど、
布やプラスチックなどの素材を使って、
大自然の風景を変える壮大な作品で
知られているアーティストです。

「アムステルダム市立近代美術館」に行くと
ふたりの「Running Fence」という作品の
ドキュメンタリー映像が小さなテレビに
流れていて、息を飲んで見入ってしまった。

「Running Fence」という作品は、
カリフォルニアのソノマからボデガ湾という
太平洋に面する所まナイロンの布でできた
フェンスを建てていくというもの。

クリスト&ジャンヌ=クロード

その総距離は、なんと約40km。
2050本の支柱を地面に埋めて、
20万平方メートルもの布を縫い合わせる。

こんな壮大な作品ともなると、
たくさんの役所や農村との交渉も必要になり、
59もの牧場に使用の許可を取らなければいけない。

ドキュメンタリー映像では、ふたりが
一軒一軒、交渉する様子が映し出されていた。

資料をもって「お願いします」と言っても、
「無理だな」と牧場のおじさんに言われ、
「なんでですか?」と聞いてみると、
「だって、お前らは地元の者じゃないだろ」
と変えようのないことを突きつけられる。

法的な手続きも必要になるため、
裁判に立って市民に説明する場面もある。

途中、おじさんに強く「無理だ」と言われた
ジャンヌ=クロード(女性)が泣きだす場面もある。

それでも、それでも、
自分たちが見たい景色のために、一軒一軒、
一歩ずつ交渉を進めるふたり。
少しづつ街や街の人が彼らに賛同を示していく。

計画から建設まで、
4年もの月日をかけて完成した景色は、
14日間だけの展示で幕を閉じた。

たった、14日間にわたる
自分たちが思い描いた景色を見たいがために
ここまで丁寧に情熱を積み重ねるふたり。
かっこよすぎです。

それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
かっこいいと思う人を教えてください。

このときの場所/オランダ アムステルダム
現在地/アメリカ フェニックス

にほんブログ村の「旅行ブログ」に参加しています。
よかったら、「見たよ」のあかしに、世界一周バナーをクリックして下さい。
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ 1日1回のクリックが応援になる仕組みです。
バナーをクリックするだけで投票完了です。