ぼくは大学生のころ、部活で
ラクロスというスポーツをやっていました。

いま振り返ってみて、
ぼくらのチームのよかったことのひとつに
「指摘する」と「褒める」の両方が
あったことがあげられる。

つまり、よくないプレーに
こうした方がいいと指摘して、
いいプレーをしたらお互いに褒める
ということが文化としてあったんです。

これは、片方だけじゃなくて、
両方ごちゃまぜにあったのがいい。

指摘されてばっかりだと、
ダメなところはばかりが見えてしまい、
気持ちが重くなって、走れなくなる。
褒められてばかりだと、気持ちはいいけど、
鼻が伸びすぎて、鼻が重くて走れなくなる。

指摘されたほうが成長する人もいれば、
褒められほうが成長する人もいるだろうけど、
どっちも成長のエネルギーにできたら
いちばんいいよね。

でね、パリで、少しの時間
バスキングをやったときのこと、
ふたりの学生が立ち止まってくれた。

彼女たちは、ぼくが書いた漢字の
グラフィックを眺めたあと、
「(ぼくがお客さんがいない時間にイラスト
を描いている)スケッチブックを見せて」と言う。

「うーん、こっちのイラストのほうがいい、
そっちの文字は誰でも描けるよ」と
ひとりの子が言う。

イラストを褒められたことよりも、
ぼくは「誰でも描けるよ」という
言葉にふと反応してしまい、
「誰でもは、描けないでしょー、日本語だし」
とぼくがツッコミを入れる。

「なんで、こっちのイラストを売らないの?
あなただけのものなの?」と彼女は続けて言う。

いったい、ちみたちは何者なんだ?
話を聞くと、彼女たちはパリの
アートスクールに通う学生なんだと。
「展示やってるから、来なよ」と
学校の場所と電話番号を教えてくれた。

ひさしぶりに、指摘されて、褒められた。
年齢があがるほど指摘も褒められる数も
どんどん少なくなっている。

ハタチの女の子よ、ミソジのぼくに、
指摘してくれて、褒めてくれて、
ありがとう。

これでまた少し成長できる気がするよ。
これからは、イラスト描いてきます。

それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
あなたの周りには、指摘も褒めてもくれる人はいますか?

このときの場所/フランス パリ
現在地/フィンランド ヘルシンキ

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