ミャンマーには、
たくさんの「いい人」がいたなあ、
と名残惜しい感じで、タイのバンコク経由、
インドのコルカタ行きの飛行機に乗った。
バンコクからコルカタ行きの飛行機は、
夜の0時に出発する。
飛行機に乗る列に並んでいると、
横から無理矢理わりこんできた
インド人のおじさんがいた。
あまりにも無理矢理入ってきたので、
こちらも意図なく、おじさんの靴を
グニュっと踏んでしまった。
「おい、割りこみするなよ」と、
夜遅いこの時間に戦う気力はない。
飛行機に入ると、驚くことに、
さっきの割りこみおじさんが隣の席に
いるじゃありませんか。
しかも、すでに肘掛けから10cmほど、
腕をはみ出して座っている。
小学生が整列して、1番前の人が
腰に手を当てるくらい肘をはっている。
肘掛けは、譲ってやろうじゃないか、おじさん。
でも、それ以上ははみ出すなと、飛行機が
離陸するまで肘の国境線で攻防が続く。
ラッキーなことに、飛行機が離陸すると、
おじさんはどこかの席に移動した。
それから、何時間かして、
コルカタに飛行機が着陸した。すると真っ暗の中、
「Sit down please(座ってください)」と
フライトアテンダントさんたちの怒号が飛ぶ。
誰かがシートベルトサインが消えてないのに、
歩き出したのだ。
誰だろうと、通路を覗くと、
まさかの隣にいたおじさんだ。
怒号に負けずに、ここまで歩いてきたおじさんが、
通路側に座っていたぼくに「どけ」と言ってきた。
違う1人の乗客も立ち上がり、
怒号がさらに飛んでいる。
他の国に入国するときは、
こんな怒号が飛ぶことはなかった。
これが、インドだ。
ぼくはインドのことで心に留めている
日本との違いについての話が1つある。
誰からどのように聞いたのか、
何で読んだのかは、忘れてしまったのだが、
日本では、親が子どもに
「人に迷惑をかけないように生きなさい」と教える。
インドでは、親が子に
「人は人に迷惑をかけるものだから、
人を許しなさい」と教える。
この違いは、おもしろいなあと思って、
記憶に留まっていた。
さあ、インドに入国しましたよ。
ぼくは、許せるのでしょうか。
それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
不安タスティック。
このときの場所/インド コルカタ
現在地/インド
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