今週は、『勝手に梅棹忠夫さんWEEK』というとで、
小長谷有紀さんが編集した『梅棹忠夫のことば』から、
コトバをお借りして、いろいろと考えてみたいと思います。

日本は外国人労働者の移民については、現実的に鎖国にちかい状況にあります。入国管理のきびしさはよくしられているとおりで、当分ゆるむ可能性はないようにおもいます。これは国内の統一という点からはまことによい方策でしょうが、同時に、この国際時代、あるいは民族際時代にあって、日本だけが民族問題にくるしまない文明の状態をたもってゆく、ということを意味するのであります。民族問題に感染されていないというと聞こえはよろしいが、要するに免疫がまったくできていないままで、21世紀に突入するということです。諸外国はみな民族問題でなやみぬいて、それぞれに経験をつんでいるのにもかかわらず、日本文明だけが純粋培養文明としてとりのこされている。21世紀において日本文明が直面する最大の問題のひとつは、これであろうかとわたしはかんがえています。

日本のニュースでは、
他国の移民問題や、アメリカでの外国人雇用問題が、
他人ごとのように流れています。
まあ、他国ごとではあるんですけどね。

これまでの閉鎖的な政策が、今の日本のおもしろさや、
秩序や文化をつくったとは思うんですが、
この先の未来、もっと民族問題に付き合っていく必要に
迫られるんじゃないかなあ。

民族問題の「箱入り娘、にっぽんじん」は、
国としてはすぐに大きくは変わらないと思いますが、
個人として、免疫力をつけることは可能だと思います。

簡単にできることは、外国人を知ること。
外国に行って、「地球に、こんな国の人がいるんだあ」
くらいでいいのではないでしょうか。
免疫力のためというよりも、ちがいをたのしんで。

日本人3分の1、在日外国人3分の1、移民3分の1、
なんて未来が、この先のくるかもしれません。
どんどんまだらになると思います。
そこに宇宙人がくわわってるなんてことも。

それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
移民問題を、人口問題に生かすことができればいいですよね。