今週は、『勝手に梅棹忠夫さんWEEK』というとで、
小長谷有紀さんが編集した『梅棹忠夫のことば』から、
コトバをお借りして、いろいろと考えてみたいと思います。
人類史のながいながれのなかで、一番はじめにでてくるいとなみは「腹の足し」になることです。そこで、農業をやり家畜を飼う。二番目にでてくるのが「体の足し」になること、つまり、体がらくになる。あるいてゆくところを電車でゆくとか自動車でゆくとか、エネルギーの足しになることをやる。これがつまり工業化ということです。三番目にでてくるのが「心の足し」。これが文化という概念でとらえようとしているものでしょう。
「はたらく」ということばの語源には、
いくつか説があって「はた(側)を楽にする」という
説がいちばん好きです。
ぼくは、生意気にも、側(周りの人)を、
「楽にする」時代はおわりつつあって、
今は、側を「楽しませる」時代になっているなんて、
思っていたのです。
でも、吉本ばななさんのコラム本
『イヤシノウタ』を読んで感動し、自分が、
こころの楽(ラク)を求めているに気がつきました。
「楽」にも、体の楽と、こころの楽があるんですね。
こころを「楽にする」と「楽しませる」は、
こころをもつ、にんげんである限り
いつになっても、欠かせない要素です。
そして、「腹の足し」「体の足し」「心の足し」も、
移行ではなくて、同時進行で動いている。
それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
「心の足し」には、おもしろいも含まれていますよね。