今週は、『勝手に梅棹忠夫さんWEEK』というとで、
小長谷有紀さんが編集した『梅棹忠夫のことば』から、
コトバをお借りして、いろいろと考えてみたいと思います。

なにごとも、かきとめておかなければ、すべては忘却のかなたにおきさられて、きえてしまう。歴史は、誰か他人がつくるものではなくて、わたしたち自身がつくるものだ。わたしたち自身が、いまやっていることが、すなわち歴史である。

人間の忘れるちから「忘却力」をなめないほうがいい。
「これは、とんでもないアイデアだ!」なんてことを
思って、書きとめずに何分かいると、
いつのまにか脳から家出している。

「忘れてもいいくらいのアイデアだったんだよ」
「ほんとうにこころに刻まれる体験やアイデアは、
書きとめる必要なはない」
という考え方もあるだろう。

でも、ぼくは、書きとめることが可能な状況であれば、
書きとめたほうがいいと思う。
「おとといの夕食はなんですか?」どころか、
「先週の1週間で1番うれしかったことは?」
にだって答えられなことも考えると
ぼくの記憶力は頼りにならない。
あなたは2つの質問にすんなり答えられますか?

書きとめたことが歴史になるというのは、
ただのほんとうだ。

歴史は英語で「HISTORY」という。
このコトバを分解をすると、
「HIS(彼の)」+「STORY(物語)」になる。
いままでの歴史は、男性にとって都合のいいものであった。
それは、男性が書きとめてきたからでしょう。

新しいコトバ(コトバの露点)として、
「HER(彼女の)」+「STORY(物語)」で、
「HERTORY」を思いついたんですが、
すでに、「HERTORY」がWikipediaにありました。
ありゃま。そりゃ、あるか。

それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
さあ、みんなで、どんな歴史をつくりましょうか?