満員電車で会社に通うのは、とてもつらい。
できれば、避けたいものですが、
多くの学校や会社が、9時頃からはじまるのであれば、
時間がかぶってしまうのも、仕方がありません。

ほんとうに混んでいる満員電車の中では、
本をこっそりと読むことができなければ、
携帯電話を見ることもできません。
なかには、前の人との隙間ゼロの中で、
ポコポコやっているいる強者も存在しますが、
ほとんどの人は、お手上げならぬ、
手もあげられない状態です。

本は読めない、携帯電話も見られないなかで、
外を眺めたり、車両広告を見上げる以外に、
満員電車を楽しむ方法がないかと観察していると、
みっけたのです。つり革につかまる人の手を。

つり革につかまる人の手が、
何ともバリエーションに富んでいるではありませんか。

つり革の種類は、△と○のかたちがあります。
きっと、最初に頭に浮かぶ標準的なつかまり方は、
つり革の△や○の、下の部分を握って、
手がグーの形になるようなものですよね。
でも、よく観察してみると、それ以外にも
百人百様のつかまり方があるのです。

「そんなところを握る?」
「その手の形は、何を意味してるの?」
ユニークな電車のなかで見かける手を、
名付けて「でんしゅ」として、
これから、ご紹介していきます。

満員電車に乗る機会がある方は、
ぜひ、隣の人や、周りの人の、
つり革につかまる手を見てみてください。
つり革につかまるひとは、
混んでいる電車でないと遭遇できません。
なぜなら、電車が空いていれば、
座席に座れたり、つり革をつかわずに
ドアや、座席の脇によりかかって、
体を安定させることができるのです。

混んでいて、つらい場所にだけ、
「なんで、そんな握り方するの?」
な手があるのです。

それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
苦痛の中にも、何かおもしろいものがある...かも。