友達のズボンのチャックが開いていた。
10万円以上の古着を買うようなお洒落な友達だから、
そういうデザインなのかなとも思ったのだが、
「チャック開いてるよ」と言うと、
「本当?恥ずかしい」と言いながら、
チャックを急いで上げた。
上から下へ締める奇抜なデザインではなかった。

道を犬と歩いていると、
Tシャツに穴が空いている女性が通り過ぎていった。
50代くらいの日本人です。
しかも、その穴の場所がとてもユニークな場所で、
おへそのある場所にピンポイントで
直径3cmくらいの穴が空いているではありませんか。

「おへそに穴が空いてますよ」

そう言ってあげたいものの、
見ず知らずの人に対して簡単に言えない。

「おへそに穴が空いてますよ」
「これ、お洒落です」
お洒落さんには見えなかったが、
そういうファッションなのかもしれない。

「おへそに穴が空いてますよ」
「生まれたばかりなので」
50代に見えたのは、見誤りであって、
最近までへその緒がつながっていたのかもしれない。

「おへそに穴が空いてますよ」
「昨日、おへそを出してたんで」
雷が落ちたのかもしれない。
Tシャツが破れるくらいでよかった。

それでは、今日も、明日も、明後日も、いい1日を。
友達に「鼻毛でてるよ」言えますか?

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